絡みついてくるキラの内壁が熱い。
「キラ……入ったよ」
 全部、とアスランは彼の耳元に囁く。しかし、それをキラが理解してくれているのかどうかはわからない。
 決して厚いとは言えない彼の胸はせわしなく上下していた。
 そして、壁のタイルにつかれた彼の指は細かく震えている。
「キラ……」
 キラの仕草が全て自分の行為の結果だ、と思えばアスランの体はさらに熱くなった。
「ごめん……動くよ……」
 本当は、キラの体が、自分を許容してくれるまで待とうと思っていた。しかし、それもできない。
 久々に触れたせいで、自制心が持たないのだ。
 それでも、何とか逃げそうになる理性の尻尾を掴むと、アスランはこう囁く。
「……ふぁっ……」
 そのまま、腰を揺らせば、キラの唇から甘い声がこぼれ落ちた。
「……キラ」
 その声がアスランの背中を突き飛ばす。
 我慢できない、というようにアスランは腰をゆっくりと動かし始める。その動きは、次第に大きくなっていった。 「あっ……ひぁっ!」
 それに合わせて、キラの声も次第に甲高くなっていく。
「やっ……やぁ!」
「本当にいやなの、キラ」
 そんなことないよね……と囁きながら、アスランはキラのそれに触れる。そこはしっかりと形を変え、快楽でぬれていた。
 それはキラも感じてくれている、ということの証だろう、とアスランは思う。そして、それを与えているのは自分だ。
 それだけで、背中を走っていくのは快感だろう。
「キラ……俺の……」
 そのまま背中にそっと口づける。
「……アス……」
 キラが言葉を返してくれた。それだけでも十分だ。そう思いながら、最奥までアスランは突き進む。そして、欲望を解放した。
「あっ……あぁぁぁぁぁっ!」
 一瞬遅れてキラもまたアスランの手の中に白濁をはき出す。
 そのまま崩れ落ちそうになる彼の体をアスランはしっかりと抱き寄せた。