しかし、それだけでは物足りない、とアスランは思ってしまう。
 もっともっと、キラを感じたい。
 その思いのまま、彼の指はキラが身にまとっている軍服をそのからだからはぎ取り始める。
「アスラン……」
 何を……とキラが問いかけてきた。
「ゴメン……止められない」
 許して、と口にしながら、アスランは露わになったキラの肌に唇を落とす。
「……んっ……」
 軽く吸い上げれば、彼の唇から甘い声がこぼれだした。
「アス、ラン……」
 キラの指がアスランの髪に絡んでくる。そのまま、彼の頭をきつく抱きしめた。
「キラ、それじゃ動けないよ……」
 それとも、ここだけでいいの? とアスランは問いかける。
「……やっ……」
 それはいやだ、とキラは首を横に振って見せた。そんな彼の仕草に、アスランは満足そうな表情を浮かべる。
「なら、頼むから」
 力を緩めて? とアスランはキラに告げた。
 キラが、何とか体から力を抜こうと努力し始める。しかし、アスランが刺激を与えるたびにその努力は無になってしまうらしい。微妙に位置を変えながらも、キラの腕からは完全に力が抜けることはなかった。
 だが、それでもアスランには十分だった。
「……キラ……」
 ここにも、といいながら、アスランはキラのズボンを下着ごとずらす。そして露わになった場所に唇を落とした。
「アスラン……やっ……」
 そこは、とキラが慌てて体をよじろうとする。
「どうして?」
 可愛いのに、とアスランは声をかけた。
「だって……シャワー……」
「いいよ。キラには汚いところがないから」
 あったとしても、気にならない……とアスランは言い切る。だから、全てを見せて欲しい、とも付け加えた。
「……やっ……アスラン……」
 やめて、とつづられたセリフが、アスランの言葉に対してなのか、それとも行為に対してなのか。
 そのどちらとも判断が出来なかった。
 いや、キラにしてもわかっていないのかもしれない。
「もう、やめてられないって言ったよな?」
 だから……と囁きながら、アスランはそれに舌を絡める。
「あぁぁぁぁぁっ」
 びくんっとキラの腰が揺れた。
 苦いものがアスランの口の中を満たす。
「……だからいやだって……」
 言ったのに、とキラが泣き出してしまった。
「どうして? キラのならかまわないよ、俺は」
 だから、今度は自分を……と言いながら、アスランはキラの手首を掴む。そして、もう完全に形を変えたそれへと導いていった。



まだ最後まで行き着けないこの二人。最終回までお預けかな(^_^;