「……ぁっ……」 背筋が大きく弧を描いている。 その体のラインがとても綺麗だ……とフラガはいつも思う。 既に青年に近い年齢とはいえ、キラの体躯はまだ少年のものとそう変わらない。 それは自分が望んだからなのか。それとも、何度も受けさせられた処置のせいなのか、フラガにもわからない。 しかし、その体躯がフラガの情愛をかき立てていることは事実だ。 それに……と彼はかすかに唇の端を持ち上げる。シャワーブースでの行為は予想以上にキラの声が響く。 何度体を重ねても消すことができない羞恥のせいで、キラは声を押し殺そうとする。 そう言うところも、キラらしくて可愛い……と思えるのは、自分が本気で彼を欲しがっているからだろうか。 そんなことを考えながら視線を落とせば、キラの胸でひときわ色を濃くしている場所が自分を誘っているように思える。 「あぁっ!」 そっと唇で挟めば、キラの唇からは甘い声が漏れた。 「気持ちよさそうだな」 ここがキラの弱みだ、と言うことを知っている。だから、さらに舌先で刺激を加えた。そうすれば、いやだというようにキラの指が髪に絡められる。だが、そんな行為を、キラの中心が否定する。 「……こっちも、いじって欲しいようだな」 言葉と共にフラガはそれに指を絡めた。 「やぁっ!」 キラの体が大きく跳ね上がる。 「本当にいやなのか?」 ゆっくりと手の中のそれに刺激を加えながらフラガは問いかけた。 「……ムウ、さん……」 そんな彼に対し、キラが抗議の声を上げる。 「わかってるって」 でも、おしおきと言っただろう? とフラガは笑いを返す。そうすれば、キラは今にも泣きそうな表情になった。 「まぁ、キラが可愛らしくおねだりしてくれたら……話は別だがな」 できるだろう? とフラガは言葉を重ねる。 キラが自分を欲してくれているのは知っているが、やはりたまにはそれを口に出して欲しい。そう思ったとしても悪くないだろう……と思う。 「そんな……」 「できないなら……このままかな」 楽しげな口調でこう言えば、キラの瞳が情欲とは違った意味で潤み始める。 「俺はそれでもかまわないが……キラはどうする?」 焦れてもだえているキラを見ても楽しいからな……とフラガはさらに追いつめる言葉を口にした。 「……ムウさん……」 許して……とキラは呟くように口にする。 「だから、どうして欲しいのか……教えてくれよ」 すっと体の位置をずらすと、フラガはキラの耳たぶをかむように囁く。そうすれば、キラは悔しげに唇をかむ。そんな彼を促すかのようにフラガは手の中のものに刺激を加えた。 「……あぁっ……んんっ……」 反射的に、キラがフラガにすがりついてくる。 「キラ……返事は?」 笑いながら、背中をなで上げた。 「やぁっ!」 キラのまなじりから涙がこぼれ落ちる。これはやりすぎたかな……とフラガが思ったときだ。 「……ムウさん、をください……」 蚊の泣くような声で、キラがこう告げてくる。それが彼の精一杯のおねだりだ……と言うことはフラガにも十分伝わってきた。 「いいこだ」 そういうと、フラガはキラの頬にキスを贈る。そのまま、彼の体をひっくり返す。 「なめてやれないのが少し残念だけどな」 こう言いながら、ゆっくりとキラの入り口へと指を這わせた。そこはまるで待っていたかのように小さく収縮を繰り返している。 「まぁ……代わりになるものはあるしな」 だから、少し力を抜いていろ……といいながら指を滑り込ませた。 「……んっ」 キラの背中が、一瞬こわばる。だが、すぐに吐息と共に力を抜いた。 「うまくなったな」 そう言いながら、指先でゆっくりとそこをほぐしていく。その間にも、たまに指先がキラの弱みに触れてしまうのだろう。小さな嬌声が彼の唇からこぼれ落ちる。 指を増やすごとにそれは甲高くなっていく。 その事実に、フラガもそろそろ我慢ができなくなってしまった。元々、戦闘の熱が完全に抜けきっていなかったのだから、それも仕方がないのか。 「キラ……」 いいな、と囁きながらそっと指を引き抜く。そして、その代わりに猛った自分を押し当てる。 「ムウさん」 早く、とキラの唇が次の行為をねだってきた。 「力を抜いてろ」 それに直接言葉を返す代わりにこう囁く。そして、そのまま一気にキラの中に押し入った。 |